2008年12月29日月曜日

盗撮者との対峙

2008年12月29日月曜。コミックマーケット75。2日目。

久しぶりにコスプレ広場に来た。


ここ最近はサークル参加中心で、あまりコスプレ撮影が出来なかったのだが、

今日は挨拶周りと藤子不二雄FCに合流するだけだったので

久しぶりにコスプレ広場に行く時間ができた。


最初に第2コスプレ広場に向かったのだが、ものの30分もしない内に盗撮者と遭遇した。

今回は警告の意味を込めて、その時の様子を報告する。





囲みで撮影されているコスプレイヤーの背後で、カメラを構えている者がいた。

特定を避ける為、何の衣装だったかはここでは触れないが、

レオタード系の衣装だったので、誰が見ても猥褻な構図になる事は想像に難くない。


盗撮者がシャッターに手を掛けた瞬間、私は背後から彼の肩を掴んだ。

「何やってんだ、お前?」

最初はしどろもどろに否定した盗撮者だったが、

「声を掛けない撮影は盗撮だろ?」

と問い詰めると、彼はか細い声で「すみません」と謝った。


盗撮者の肩を掴んだまま、私は第2コスプレ広場のスタッフ詰め所に向かった。

その場でスタッフに状況を説明し、スタッフに盗撮者のメモリーを全て消去させた。


その時聞いた話と、コスプレ総統括の牛島えっさいさんに挨拶に伺った際に聞いた話を踏まえ、

盗撮犯引渡しの注意点を以下に記載する。


1.被害者のコスプレイヤーにも、一緒に来て貰う

「被害者がいない事には警察に届けようがない」との事。

今回、盗撮されたコスプレイヤーの女性には声を掛けなかった。

盗撮されたという恐怖が記憶として残るよりは、

彼女が気がつかないうちに事が処理できれば、という判断だったのだが・・・

どうやら気を回しすぎたようだ。


今回のケースではスタッフが画像をチェックした上で、

極端に悪質なものではない事から、警察への引渡しは行われなかった。

その為、わざわざ彼女を連れてくる必要は無い、と判断された。


2.捕まえるタイミングはシャッター押す前で構わない

詰め所のスタッフからは「現行犯でないと・・・」と言われたのだが、

後でえっさいさんに確認したところ、

「犯罪は未然に防ぐ」が基本という事で私の考えと一致した。


ちなみに、盗撮者がむざむざ連行されるとは限らない。

いきなり逃亡されたり、場合によってはバキバキの肉弾戦も有りうる。

その際のリスクも常に考慮しつつ、行動を判断しなければならない。

なので、普通はスタッフを呼ぶとかして複数で対応した方がいい。

特に女性の場合は大声で周りの助けを呼ぶべき。


私が一人でそれを行えたのは、上記のリスクは考慮した上で行動しているから。


相手の肩を背後から掴んだのも、ターゲットと向かい合うリスクを避ける為。

仮に盗撮者が反撃しようとしても、「振り返り」というワンアクションが発生し、その隙に各種の対処が出来るからだ。


後はスタッフ詰め所に到着するまで盗撮者と駆け引き。

逃亡する意思とこちらへの戦意を失わせるべく、相手の思考を絡みとり、籠絡する。


ここはミクシでは無いので、具体的な方法には触れないでおく。

こういうのは慣れないと難しいから、気軽にマネされても困るし(笑)。


今回はそれがうまくいったようだ。

最初は脱出の機会を狙っていた盗撮者も、だんだん大人しくなり、

しまいには素直にスタッフ詰め所に同行してくれた。

コミケで「暴力の行使」を避ける事ができて本当によかった。


最期にコミケに来る女性のコスプレイヤーに一言。

コミケのコスプレ広場は、通常のコスプレイベントと違って、後に壁がある場所が少ない。

注意しないと簡単に盗撮されてしまう。

勿論コミケスタッフも巡回はしているのだが、広場の混雑振りが半端ではない為、自ずと限度が生じてしまう。

周りのカメコも撮影に夢中なので、気がつく事もないし注意する事も少ない。

誰かが必ず守ってくれるわけではないのだ。

コスプレイヤーの皆さんには、常に自衛を意識して欲しい。


コミケを楽しむ為にもね。